(2)きもののブログ集
2007年04月23日


~前世は日本人?!のアメリカ人~
出張で来日中の米国人女性。スケジュールはかなりタイトなのですが、「今回の滞在中にきものをきてみたい!」と切望。日本贔屓で滞在も何度目かになる方ですが、これまでチャンスがなかったとか。
ご縁があり、きものコーディネイト&着付けをご一緒することになりました。日本語はまったく話せません。したがって英語でのやりとりになります。きものの美の微妙なニュアンスがどこまで伝わるかとも思いましたが(日本語でも精妙で微妙なので)ご本人は念願叶うとあり興奮気味。
しかし、スケジュールのどこを探しても時間がなく・・・
そこで、東京を離れての出張先に同行することになりました。
会議後のディナーに本格的な着物姿で出席し、日米の仲間を驚かせようということです。
限られた時間は20分!
さぁ、開始です!
すらりとした長身にオフホワイトのやさしい地色にカラフルな小紋がよく映えます。
紬ではありますが、地色もライトによくはえるので夜のディナーにもOK。
肌着、腰巻、Kazumi式補整、襦袢と身につけていくにつけ、彼女の顔が喜びで輝いていきます。
「まぁ、何と暖かいのでしょう。わたしは寒がりなのでうれしいです」と彼女。
「きつくありませんか?食事もするので無理しないでくださいね」との言葉にも、
「しっかり結んでもらえばもらうほど、何か安定感を感じるわ。ちっともきつくない」と頼もしい返事。
本物をしっかり感じとってくださりうれしい限りです。
名古屋帯は、Kazumi流三部式に仕立て直したもの。
きものの柄の一色をとった、つるつると光る素材。
帯締は八掛(臙脂)と同色に、帯のブルーがはいっています。
帯揚は、あわいクリーム色で控えめにしました。
ボブのヘアースタイルも黒髪に近くきものにぴったり。
次第にできあがる姿を何度も鏡で確認しながら本人もうっとり。
「・・・わたし、この身体感覚記憶にあるわ。きっと前世日本人だったんだわ」
そんなつぶやきを聞きながら、ストッキングをもち、足袋の履き方を指導します(まずは甲の部分から半分におり・・・)。
そして、最後は食事中の所作のワンポイント・アドバイス。
「二の腕をみせないことが美しい姿です。だから袖口を押さえましょうね」
自ら何度か練習し、指先まで優雅に動かすところはさすが。
メイクもきものに映えるように、普段の薄化粧から濃いものにかえるところは美意識の高さ。
仕事のできる方は何でもできる様です。
雨の夜道、傘をさしレストランまで数分の道のりを初めての草履で歩きます。
その後ろ姿の何と優雅で、自然なことか。
「日本人でもこんな所作はつくれないのに。もしかしたら本当に日本人だったのかも・・・」
頬を紅潮させ、感動にきらきら輝く瞳。
そんな彼女を迎えてPARTYは静かに盛り上がっていきました。
最近米国では、KIMONOを美術品やお土産としてではなく、「着てみたいい」と考える人も多いとか。
からだを包むやさしい素材、染めや織りの美しい輝き、凛とした誇り、そのようなものを与えてくれるきものを国内外で一人でも多くの方に触れてもらいたいと夢中で活動中です。
慌しい出張でしたが、感動を「与え与えられ」の何ものにも変えがたい体験でした。
投稿者 Kazumi : 23:17
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2007年04月15日



~4月15日流鏑馬(やぶさめ)神事を観る~
鎌倉時代に走る馬上から鏑矢(かぶらや)を射る流鏑馬は弓術の稽古、儀式として武士のたしなみであった。個人の騎馬戦術がすたれ、室町・安土桃山時代には一時廃れたが、江戸時代には徳川家により奨励され復活した。現代ではあちこちの神社で神事としてとりおこなわれている。
鎌倉の鶴岡八幡宮では文治3年(1187年)8月15日に源頼朝により催行されたのが始まりと言われ、毎年4月第3日曜日と9月16日に行われている(写真上段左)。
13時開始の数時間前から、境内は場所とりで多くの人々が集まり2町(220m程度)の長さの馬場をはさんで身動きがとれないほどの状態。
しかし、「現在、拝殿で神事がおこなわれています。もうしばらくお待ち下さい」というアナウンスに、人々も静かに待っている。お祭りさわぎの喧騒がないのが心地よい。
30分ほど待っていると鎌倉時代の武士の狩装束(あげ装束)に身をつつんだ射手が登場(写真上段右)。どの馬も毛並みがつやつやと立派である。中でも、栗毛が光に輝く馬の額には菱型の白い印がくっきりと美しい。
家紋の旗をささげもつ先だち、的をしずしずと運ぶ人など、色とりどりの装束に包まれた姿は一幅の屏風絵をみる様である。
中でも一段と目をひくのは、高齢の方の武士姿。馬上で背筋はピンとのび、長い弓をひき矢を天にむけている姿は風格を極める。
若い人々の装束姿との違いを観察すると、年配の方々はやはり姿勢がよい。装束を着こなしている。
やはり、きもの同様背筋をのばし「成りきった、慣れきった」が美しい姿への道なのかもしれない。
帰路、参道を歩くと鎌倉彫の店先に面白い下駄を発見。
いずれも鎌倉彫であるが(写真下段)、右は大きな男下駄(45000円)、左は丸下駄に印伝とんぼ柄の鼻緒がついている(26000円程度)。力強い鎌倉彫の台では、歩くと痛そう。
800年以上前にタイムスリップ!のひととき。
鎌倉は小京都といわれるながらも、きもの姿をほとんどみかけなかったのは残念である。次回は、多くの人ときもの姿で行きたいものである。
投稿者 Kazumi : 19:04
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2007年04月04日

~ 季節と楽しむきもの ~
誕生日に母よりきものが届きました。
畳紙(たとうし)をあけると、ぱっーと明るい花が目にとびこんできました。
クリームホワイト系の地色に白い小花が渋い緑の葉に映えます。
この色はKazumi流でもお勧め、誰の顔も美しく見せる「オールマイティ美人色」が、うれしい。
小花の中心は淡いサーモンピンク、ところどころに金がさしてあります。
最近では、需要と供給の関係で小紋(=ふだん着)のよい染め、柄になかなか出会えません。やはり、昔は深みのある品が手頃に手にはいったのでしょう。
何年も前に気にいって誂えたものの、一度も袖を通さぬままに月日が流れたようです。ぷーんと、樟脳の香りがします。しつけを解いてきものハンガーにかけてみると、なんと胴裏全体に黄ばんだシミがひろがっています。
みなさんも気をつけてくださいね。
大事にしすぎ、もったいなくて手も通さず、その内に忘れてしまった着物の悲劇!
絹は虫食いやかび、シミが発生しやすいのです。ですから、着なくても年に一度は風をとおしたり、マメに畳紙をとりかえることをお勧めします(帯用/きもの用ともに一枚315円でお分けしています)。
きものの良いところはほぼフリーサイズ、工夫次第できられます。身長差は15cm以上あるかもしれませんが、腰紐を下目に締めておはしょりも出すことができました。裄は、できるだけ腕を縮めた所作でカバー。襦袢の袖は事前に肩で6cmほどあげました。とり急ぎの応急処置ですが、春らしさに誘われて夜の観劇に出発!
帯は二重太鼓、もちろんKazumi流三部式つくり帯に仕立て直しているので、あっという間に締められます。帯留のめのう色と小花のサーモンピンクを調和させたく、帯は控えめな幾何学模様です。
帯留は母からもらった時はめのうだけでしたが、ベビーパールを周囲にあしらいアンティーク風なデザインで作りなおしてもらいました。
袷もそろそろ着納め。一度手をとおしただけのものでもしっかりお手入れをして秋にそなえましょう。
生け洗い、シミ抜きなど何なりとご相談ください。
投稿者 Kazumi : 17:34
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2007年03月24日


~すぐできる♪手作りカードケース~
きものへ興味から次第に小物へ凝っていくのも楽しみ。 あるいは「きものはちょっと・・・」と和小物からお気に入りを集め始め、気づいたら「きものの魅力・魔力・威力」にという方もいらっしゃるでしょう。
きものもそうですが、帯揚、帯締、帯留、お財布など、ある日箪笥をあけると
「いつ、生まれたの!」というほどに増えていることがあります。それらはみな、ショップで「運命的な出会い」をした(と思い込んだ)、きものや帯を筆頭に「わぁ、かわいい」、「桜の季節だから」、「お正月だから」、「お友達にプレゼント」、「自分へのご褒美」、「あのきものにぴったり」などと必然的理由で購入したもの。ところが、季節を愛でる余裕もなく日々はすぎゆき・・・ある日、ふと空けた箪笥には「初めまして」の品々が。これは和心にあふれた心優しき方なら一度は経験しているはず。
そこで、手作りの小物はいかがでしょうか?子どもの頃、手慰みにつくっていた折り紙。春の午後ふと思い立ち、紙のかわりに織布をつかったら、驚くほど本格的に仕上がりました。押さえにはアイロンを使い、隙間を安定させるため木工ボンドを少々。これならば、端切れでいろいろと楽しめます。小はA4サイズ、大は40cmx32cmの端切れでOK。経済的かつ好きな色柄で作れますので、箪笥に沈めたままにはならないでしょう。写真は右から横長札/カードケース(8.5cmx19cm)。真ん中の小カードケース(7.5cmx9.5cm)は裏表の機能がわかります。
最近増殖一方のカード類、きものを着たときには、膨らんだお財布からとりだし必要な1,2枚を胸元に忍ばせておきたい、そんな時にぴったり。名刺、切符、お札も収まります。えり元が安定しない場合には、この薄さ大きさが補整の役目もはたしてくれます(懐紙をいれて安定させることもありますが)横長ケースは帯の間にいれても邪魔になりません。
童心に返り、ぜひ一度お試しください♪
投稿者 Kazumi : 14:34
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2007年03月21日



~出版記念PARTY~
Kazumi流ふだんきものでは、男性はたった2回で着られるようになるということで忙しい方にも好評。
そんな生徒さんのお一人で、きものの「魅力・魔力・威力」を体感していらっしゃるのが本荘修二さん。日米企業でのさまざまな経験を活かしマネジメント・コンサルティングはもとより、大学での指導やビジネス書の執筆活動等をとおし多忙な日々をおくっていらっしゃいます。http://www.honjo.biz/blog/
3月20(火)目下ベストセラーリスト・ランキング中の『大企業のウェブはなぜつまらないのか』ダイヤモンド社)の出版記念PARTYが大手町にて開催されました(このサイトに私も登場)。http://v.japan.cnet.com/beatproject/blog/story/0,2000071498,000241c-0000018315o,00.htm
100名ほどの出席者の多くは男性。ほとんどの方はビジネススーツ、女性も同様。その中で本荘さんは開催前に自身でさりげなく着替えて(10分程度か)の登場(まん中の写真コーディネイトで)。
出席者の方々にきものの印象を伺ってみました。
「僕の結婚式もきもの姿で出席してくれました」
「最近、会ううちの3回に一回ほどはきものですね」
「かっこいい。僕もきものをもっているけれど、高価すぎて着る機会を逸しているんです」
「もってはいるけれど、子どもの頃の品で・・・」
「きてみたいなぁ」
「半衿の柄がいいな」
興味深く感じたのは、女性グループの場合きものへの興味を皆でいろいろとコメントするのが常ですが、男性の場合には、個人的に意見を「こっそり」と伝えにきてくださること(わたくしが彼の”ししょう”と知って)。やはりファッションに関しては何となく照れがあるのでしょうか。
写真は、初めてのレッスン。
スーツ姿でのBEFORE(右)と2時間後のAFTER(中)。
そして、右は今は珍しい筒袖アンサンブル(アンティークきもの)を”小僧さん”風にハンチングで表現。
とてもよく似合っていらっしゃいます。
多忙であればあるほど、昼と夜、オンとオフの切り替えを「和心」で表現というのは、メリハリもつき奥深い楽しみがあるようです。
もちろん「見られ度」もUP↑です。
「スーツ3着買う予定があるのなら、その1着分をふだんきものに!」そんな人が一人でも多くふえたらと願いつつの活動をしています。
きものをお持ちの方、箪笥にあるお宝もそろそろ目覚めさせてあげませんか?
投稿者 Kazumi : 16:54
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2007年02月23日


~たった2回のレッスンで着られました!~
きものにあこがれるのは女性のみにあらず。
昨今の浴衣ブームでは、男性でもシーズンごとに浴衣を買い、楽しむ方もいらっしゃいます。
さらに、「和」、「江戸」ブームで茶道を楽しむ男性もふえています。
そんなときに、「着物が気軽に着られたら」とあこがれを持つのは、男女同様。
むしろ「くじゃくDNA(笑)」をもつ男性は美への意識も一度開花するとかなり高いと実感いたします。さらに、海外出張や旅行で「さくっ」とさり気なく着られたら文化力もUP。デートの折に、ペアできものというのも素敵です。
日本人はきものを着なくなったといわれて久しい現在ですが、潜在意識にある「きものへのあこがれ」は男女を越えて今でも、あるのです。そんな日本人のDNAを活性化するのがわたくしの仕事です。
左の写真はまったく、きものに触れたことのない男性三名(20代~30代)がDNAを活性化された粋姿。とてもお似合いですね。
いずれも、下着から小物に至るまですべて個性を際立たせるKazumi流色あわせ。
まずはアンティーク着物から楽しみました。
ポイントは2つ。
①帯は女性の半幅帯を男性用に仕立て直しています。
そうすることにより角帯という平凡さを越えてオリジナリティを表現する幅が広がります。帯幅はその方々の体型により微妙に工夫しています。
②半えりは、もっとも肌に近い色。面積は小さくとも印象を左右します。
お茶などの席ではこのような半えりは用いませんが、ふだんきものの着こなしとしては、古裂や洋服地などから柄をひとりひとり選びました。
三名とも入門動機はさまざまですが、わきあいあいと熱心な練習により2回で角帯を結び、自分で出かけることができるようになりました。
右の洋服姿も素敵ですが、きものを着た「非日常」にみせる表情からは、その方の新しい個性や美意識すら感じられる様な気がいたします。
浴衣をピシリと粋にきこなすには、ぜひこの時期から。きものに触れてみませんか?
投稿者 Kazumi : 19:40
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2007年02月03日

~ 春を待つこころ ~
今日は節分。今年の恵方は北北西。
年が改たまり、春が近づいたという清々しさを毎年この日に感じます。
きものの装いも、この日を境にまだ冬の寒さは厳しいものの、何となく春めいた色柄をまといたくなります。
現代の、特に都会では薄らいだという季節感もやはり直感的かつ肌で感じられるのもこの季節ならではのこと。
みなさんは、数え年の数だけ豆を召し上がったでしょうか?
いわしやひいらぎを玄関先につるして魔よけとしていた子どもの頃の風景を思い出します。
今では衛生上や掃除の点から落花生を撒く方も多いとか。
国立歴史民族博物館の新谷尚紀教授(民族学)によると、本来は立春、立夏、立冬の前日はすべて節分であり、立春の節分は旧暦では正月と日が近かったため、大晦日の追な(ついな)という厄払い行事が、春を迎える前に鬼を払う節分行事になったと考えられるというそうです(2/2朝日新聞より)。
きものは季節の先取りをすることが粋であり、楽しみです。
しかし、一年に1,2度しか着ないとそうはいきません。
ふだんきものの醍醐味はそんな美しき季節の移ろいを身体性の中に取り込めることではないでしょうか。写真は粋な江戸好みの縞柄のお召し。手作り名古屋帯はお太鼓部分を際立たせるために、タレに黒朱子をもってきました。このさり気ない装いで近所の神社の豆まきへなんて素敵ですね。
投稿者 Kazumi : 17:53
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2007年01月26日


~ 色の勉強なら幕見席 ~
一月の歌舞伎は華やいで楽しい。演目もしつらえも、そして観客もどこか浮き立つところがあり「初春」という言葉を実感。
五穀豊穣を祈るおごそかな三番艘を遊郭に移した華やかな祝祭舞踏である「廓三番艘(くるわさんばんそう)」と「金閣寺」を観る。歌舞伎の「三姫」といわれる雪姫を演じるのは玉三郎。さらに幸四郎、吉右衛門という垂涎のキャスティング。365日のふだんきもの生活では、「ちょっと時間が空いたから一幕みていこう」ということが増えたので、内容やキャスティングには頓着していない。ただひたすらの色彩美と所作にうっとりしている。
この日は歌舞伎デビューの20代と一緒。きものもそうだが歌舞伎も「敷居が高い」と敬遠されるのは残念。もっと気軽だということを知らせたくて、幕見席(1500円)へご案内。天井へ届くほどの4階まで行くのは、眼前に立ちはだか急な階段(写真)。席に着いたときには、なさけなくも息があがっている。「通」はその席から大向こうへと声をかけるが、年配の方が最近減ったように感じるのはあの階段のせいもあるのでは。外国人が多いのは「愛国心」など持ちださずとも、何となく誇らしい。それにつけても、あの階段はハイヒールでは無理、やはり草履だったからこそしゃきしゃきと登れる。
昼間なので母の桃紫色のつむぎに紅型の帯(写真)という装い。当時、30代できていたのだろうが八掛けもくすんだ藤色でほんとうに地味。記憶のかなたに日常できていた母の姿がある。歌舞伎座へは見るからに高価な和服の方もいらっしゃるが、個性豊かに楽しむ若い女性も増えている。むしろ20才代のきもの姿が目立つこともある。どのような着方であれ、一生懸命着付けて「覚悟」して外出し、人目にさらされるということは一番良い勉強。色は目を肥やす勉強もできるが、着方や所作は「習うより慣れろ」といったところだろうか。
投稿者 Kazumi : 17:46
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2007年01月20日


~男の孔雀DNAを起動する!~
2007年のトレンドは「和」!
トレンドは商業的戦術に添って仕掛けられるが、その中でも無意識にある強い集合意識から何かをさっと掬いとっているものは、その後大きなブームを巻き起こす。そんな集合意識に”KIMONO”というキーワードがあるのであろう。古着(リサイクル、アンティークきもの)から火がついた、きものブームは女性だけにとどまらない。
さすがに呉服展示会では余りお目にかからないが、あちらこちらの骨董市で、男性が着流しで和服を探す姿がふえている。そんな彼らは何とか個性的に装いたいと帽子、バッグなどに凝っており見ていて楽しい。しかし残念ながら色の記憶には「紺のきものの人」ということだけしか残らない。これはスーツでも同じこと。やはりセンスのよい人はネクタイや小物に”はっ!”とするような色の組み合わせセンスをみせ、それがその人のパーソナリティと一致したときに、輝きがにじみでている。何十万円の紬であっても、紺か茶という印象しかもそれと同じ素材での羽織となると、ふだんきものでの遊び心が削がれてしまう。半えりも、紺、黒、グレー、抹茶色というのがほとんど。
Kazumi流では男性の上から下までおまかせコーディネイトおよびレッスン依頼をされた場合に、半えりと帯にオリジナリティーに出すようにしている。たとえば依頼主にお目にかかると、まずその方から感じる性格、こんな魅力を出して欲しいというわたくしの願望、予算。それらを妄想というサラダボールの中にいれ、かきまぜる。そんな作業を瞬時におこなってから相手のお話を伺う。その結果、ある人の半えりは女性の使う大胆な花柄であったり、きものの古裂であったり、洋服地であったりとさまざまなもので仕立てられる。きもの同様、帯は何十万円のものであっても(あればあるほど)、オーソドックスな角帯が多いので、女性の半幅帯をしたて直すという方法をとる(写真右)。アンティーク帯であればあるほど、面白い色柄織りの風情が楽しめ”カブク”品ができる。胴裏も一色ではなく、女性の八掛をつけたり、羽裏も古着の状態のよいものを探す。最近の羽裏は特注でもしない限り男女ともになかなか面白いものがないのが残念(写真左はアンティーク羽裏)。
そして、何よりも一番うれしいのは、畳紙(たとうし)をあけたときの、男性の「おっー」という声を飲み込んだような表情。「うっとり・・・」といって、やおら携帯をとりだし羽裏や半襟を撮りはじめる男性たち。それまでの肉体労働すべてが報われる瞬間であり、Kimono Lifestyleコンサルタントの醍醐味でもある。
投稿者 Kazumi : 23:35
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2007年01月19日

~ 『それいゆ』に見るきもの ~
昨日ふらりと広尾を歩いていたら、ショーウィンドーにレトロな美を発見。中に入ると目のぱっちりした美人デザインがあふれている。きゅんと懐かしくなった。というのも、ほんの小さな頃、この画家のひまわりを書いたハンカチを叔母にもらい、大切にしていたことが一瞬にして蘇ったからだ。
彼の名は中原淳一(1913-1983)。イラストレーター、人形作家、ファッションデザイナー、プロデューサー、へアメイクアーティスト、スタイリスト、インテリアデザイナーなどで先駆的な才能を発揮した人物であり、『それいゆ』(昭和21年)、『ひまわり』(昭和22年)など雑誌を創刊し、その夢と希望あふれる挿絵は一世を風靡した。そのお店は彼の息子さんにより”中原淳一”ワールドを具現化。とにかく、レトロかわいい♪
そこで手にとった一冊(写真)に大興奮。今と通ずる意見、かわいいイラスト、きものへの正確な知識とコツ満載。『きもの読本』(平凡社、2005年)は昭和31年から45年ほどの間に彼が書いたきものに関するエッセイや技法などを編集したものなのだか、その内容はまさにわたくしが”ふだんきもの”を普及させたいと願っていること、そして着つけ指導などで何度もお伝えしていることがデジャビュのように書かれてる。わたくしは80歳を過ぎた師匠から伝授された江戸好みのコーディネイトやきもの美哲学に共感し、それを多忙な現代人に経済的負担も軽く、そして洋服の中にあっても自然にセンスよく光るきものコーディネイトへと工夫してお伝えしている。その師匠よりもさらに10年ほど年長の中原淳一氏も、50年前すでに生活からきものが消えゆくことを憂えていたのである。
「どこの国を見ても自分の国の服装をもたない国はありません。和服を生み出した当時とはがらりと生活が変わってしまったのだから、洋服を着ることになったのは当然としても、私達が自分の国の服装をすっかり捨ててしまうのは悲しいことです。きものは日本人のために、いろいろな条件に合わせて、長い間ためして、日本人が美しくみえるように出来上がったものなのだから、やっぱり日本人は、きものを着るべきだなとつくづく思うのです」(中原淳一『きもの読本』より引用)
さぁ、みなさん2007年のトレンドは「ゴージャス和」!(NHK「わくわくラジオ」東京トレンド予報年末スペシャル版より)。まずは、スーツを一着買う予算で、上から下までふだんきものなら揃えられます。ご一緒に楽しんでみませんか?
きっと新しい風景がひろがります。
投稿者 Kazumi : 18:47
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2007年01月19日


~雨には蛇の目傘~
”夜目、遠目、傘のうち”とは女性が美しく見えるシチュエーションを言ったもので、何となく失礼な感もありますが、昔の人は想像力をかきたてられる風情をそれほど珍重したのではないでしょうか?
昨日、触れたように現代では「雨の日にきものでおでかけ」を多くの人が断念してしまうようです。わたくしは雨が降るとうれしくて仕方ありません。というのも、浅草で買った朱赤の塗りの傘をもってでかけられるからです。願わくばざんざんぶりよりも、しとしと降りが理想ですが、いずれにせよ傘を携えた姿ほどきものに合う仕草はないのではないでしょうか。空気もすこし、ひんやりし憂鬱な空模様にうつむき加減で歩く人々の中、傘をさし凛としてしゃきしゃきと歩く姿は粋です。
ここで、姿良い傘マナーを3つ。
1)傘をさす時には、柄は肩にかけない。多少重いですが、まっすぐに持つ。
2)傘をひらく場合、通常二段階に開くようになっていますが少なめに開く方でとめる(写真左)。全部開いてさすのは男性もしくは相合傘。
3)傘をとじて持つ時には、柄ではなく先を握ります(写真右)。
かつては常識と思われたいた所作が今では自然にはでてこないようです。しかし、これらを「きものの所作」の一環とし行動すると、得も言われぬほどの女らしさと控えめな風情ができあがります♪
わたくしは、昨年雪の舞い散る上野公園をコートをきて、雪草履をはき傘をさして歩いていたところ年配の女性に「今時、珍しいね。うれしくなっちゃう」と立ち止まって声をかけられ、名残惜しそうみていらっしゃる姿に出会い、心が暖かくなった経験があります。
ぜひ、雨/雪の日のおでかけでお試しあれ! みなさんの雨対策を教えてください♪
投稿者 Kazumi : 00:24
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2007年01月17日


~手作りゆきん子頭巾~
成人式にはなぜ”白のふわふわ”ばかりか・・・と嘆いていましたが、考えてみればきもの好きの方でも本格的な防寒対策まで整えていないのではないでしょうか。きものが”ふだん”から”非日常”へと変化してしまった現代では、「寒い日には、わざわざきものででかけない。でかける場合も車の移動にする」、「雨がふれば、きものは着ない」というように天候によってきものを着る楽しみが左右されるようになってしまいました。
ですから、冬の厚手のコート、マントなどきもの防寒衣類を整えている方は少なく、道行などにショールを巻く程度の姿になってしまうのでしょう。しかし、季節を先取りするきものゆえ真冬に道行ではやはり見ている側の寒々しい印象はぬぐえません。
写真(左)の黒のウールコートはずっしりと重みもありますが、絹の裏地付で袖口もちいさく、この季節にはぴったりのもの。師匠から譲りうけたもので数十年はたっているのではないでしょうか。これに包み込まれると、経験はないものの(笑)ネンネコにくるまって母の背中におぶさっているような安心感を覚えます。
そして寒いときは頭も耳もすっぽり覆いたい。それに最適なのが右の頭巾。頭からかぶり下の部分をコートのえりの中にすっぽりと入れこむと首まわりも、耳もあたたかです。顔をどのくらい出すかは、フードの前を折り上げ調節すればOK。フエルト素材で10分もあれば作れるので手袋などとコーディネイトして好みの色でつくると楽しいですよ。スカーフを頭に巻くよりも安定しますし、片手ではずしたためるので、便利。 わたくしはこれを”ゆきんこ頭巾”と命名し、冬の風情に浸りきっています。 さらにホカロンをはり、足袋の下に(普通の)ストッキングをはけば、洋服より断然暖かい♪
みなさんの”MY防寒対策”、ぜひお知らせください。
投稿者 Kazumi : 21:22
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2007年01月12日


~成人の日=ふわふわの日?~
成人式でのきもの姿、特に男性の羽織袴姿は年々増えている様です。
来年2008年に成人を迎える子の親へはすでに、数多くのきものDMが届いているとも聞きました。
お正月からこの時期、街をいきかう姿や映像で和服姿をみつつ「大変でしょうね、苦しいでしょうね」という様子の男子女子、「ど、ど、どうしてこの色とこの色をあわしてしまったの」という衝撃映像などもあり楽しいものです。それになぜかきものの女子のほとんど”白のふわふわ”を首にまいています。暖かいのはわかるのですが、誰かひとりくらい個性的な色、デザイン、アレンジの防寒がいないのかしらと毎年目をこらしています。男子はみなさん細いのでやはり胴回りにスポーツタオルでもまいてくれると大人の風情がでるのですが。
しかし、19歳、20歳が精一杯おしゃれをして(親の強制があったとしても)和服で過ごすということには、特別な意味と美しさがあると思います。それにふだんきもの推進派としては、とにもかくにも、きもの人口が一人でも増えることはうれしいこと。
さて、わたくしがどうであったかと振り返ってみますと振袖一式は誂えてもらったものの、「群れが嫌い」なひとり時間好きとしては、成人式には不参加。その後、裏千家のお茶会で初めて袖をとおしました。写真はその時のもの。作法にも、振袖にも緊張している面持ちを面映く思い出します。締めている帯は銀地にさまざまな色がはいってふくら雀に結んでもらっています(左の写真)。その後、30歳になり、この帯はブルーの付け下げと合わせて締め友人の披露宴に出席しています右の写真)。さらに、365日のふだんきもの生活になってからは、この袋帯を「えい、やっ!」と自分で作り帯びにしてちょこちょこ、締めて重宝しています。
和服のコーディネイトは着物1枚、帯3本といいますが、このように帯一本とっても20代、30代、40代と帯締、帯揚などの小物とのあわせかたにより、ずっと長く楽しめるのです。
袋帯もひとりで結ぶのは大変、着つけもらうのも時間費用も大変。ですからKazumi流三部式つくり帯にしてみました。帯もよろこんでいる様な気がします。1/27(土)14:00からのセミナーではそんな作り帯の方法もお話いたします。ふるってご参加ください♪
投稿者 Kazumi : 18:00
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2007年01月11日

~ Kazumi流ふだんきもの 第1回 お役立ちセミナー~
日時:2007年1月27日(土)14:00~16:00
場所:港区六本木 国際文化会館 3470-4611 セミナールームB
参加費用:3000円(当日お支払い下さい)
申し込み方法:Contact Usより
Kazumi流ふだんきものオンライン・ショップ オープンを記念して津田和壽澄がふだんきものの極意を伝授。「今さらきけないQ&A」、簡単3部式つくり帯、色あわせワンポントレッスンなどあなたの美をひきだすお手伝いを具体的にいたします。初心者から上級者まで楽しんでいただけますので、お誘いあわせでぜひお越しください。かわいい風呂敷ラッピング、個別きものお悩み相談など楽しいこと満載です♪
投稿者 Kazumi : 17:22
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2007年01月10日

~楽しく役立つショップを目指して~
いよいよ01月11日 ”Kazumi流ふだんきもの” オンライン・ショップがオープン。
365日のきもの生活での感動、発見、美、出会いの想いを込めて仕入れをした品々をご提供したいと長年願っておりましたが、オンラインショップという形でオープン♪致しました。
かつて、きものとは縁のない生活をおくっていた私自身が「きものの魅力・魔力・威力」に導かれ、その奥深さと合理性には数多くの”目からうろこ”体験を致しました。そんなことから一人でも多くの男女にわくわくと日常にきものを取り入れてもらいたいという熱い願いが背景にはあります。よってショップ・コンセプトは;
1)経済的=”きものの敷居は高くない”という思いから手に入れ易い価格帯
2)高品質=アンティークきものでも、すぐに手をとおせる最高の状態を選りすぐり
3)コーディネイト=江戸好み粋な色あわせをご提案(お問い合わせにお答えします)
4)オリジナリティ=男性の帯など女性帯やきものなどから個性的な柄でお仕立て
5)納得商品:商品には実際に触れ、小物類など使用した上で一押し商品をお勧め。
今後まだまだ、オリジナル商品、使い勝手の向上、陳列の工夫などみなさまのご意見を取り入れて発展させていく所存です。
「こんな時はどうするの?」「あんな商品はりますか?」等々、みなさまのご希望をお知らせ頂ければ幸いです。 どうぞよろしくお願い申し上げます。
(写真小紋はショップでお買い求めいただけます 31,500円 商品番号07B01-0007)
投稿者 Kazumi : 16:55
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2006年12月13日

~「一生懸命」と「わくわく」はむくわれる♪~
ちょうど一年ほど前になります。
「Weekend Japanology」という番組を担当しているNHK国際放送局プロデューサーから一通のメールを頂きました。「『着たい!私のふだんきもの』を拝見したのですが、英語で日本の文化と最新トレンドを世界300カ国近くに放送している45分間のインタビュー番組に出演していただけないでしょうか?」
英語できものを語る!?!
かねてより、英語できものの歴史、きつけを記した本がほとんど無いことを不思議に思っていた私にとってはとても興味のあるお申し出でした。
そうはいっても奥深いきものの世界を説明するのは日本語でも難しいのに、英語なんて・・・
しかし、好奇心とふだんきものを普及したいという使命感!にかられた私はプロデューサーにお目にかかりました。そして、5分後にはすっかり旧知の間柄のように意気投合。帰国子女であり、きもの知識・体験ゼロといってよいほどのその方へ、わくわくときものの「魅力・魔力・威力」について語っていました。
その日から、事前取材、横浜骨董市でのロケ、お稽古場でのホストPeter Barakanさんへの変化きつけ、構成ご助言、撮影で使用するきものの準備、本番など多岐にわたる「一生懸命」&「わくわく」の日々が開始されたのでした。
本番当日はPeter Barakanさんと菊池真美さんとの楽しいインタビューの一時でした。最初は英語が口をついてなかなかでないもどかしさはありましたが、結果的には分かりやすい番組になったと思います。2006年1月中旬に数回(再放送をふくめて)海外の衛星放送で流され、その後、4月から初めてNHK総合TVで国内でも視聴できるようになり、その最初の回にこれまで200本以上の番組テーマの中から「Kimono着物」が選ばれがオン・エアーされました(現在も、日曜日の夜中にさまざまなテーマでやっています)。当時は本番前日夜中まで大変でしたが、結果的に国内でも放送されることとなり、少しでもきものに興味を持ってくれる人がふえればうれしいと願っていました。
そんな想いがあった番組がこのたび、番組DVD付で英語を勉強する人にも役立つムックとして刊行されました。『NHK Weekend Japanology 英語で学ぶ日本のこと Kimono 着物』(MCプレス1400円)
英語を話すことができても文化を語れない人、文化は理解していても英語で語れない人、着物のきつけを外国人に英語で教えてあげたい人、自分できもの着たい人、英語はしゃべれないけれど日本の一端を知らせたい人、外国人への手頃なお土産を探している人 etc. そんな方々にお勧めの一冊です。
pp2-10には監修イラストやインタビュー記事、またほぼ全ページをとおして英語の設問などにも登場しておりますので、ぜひ書店で手にとってご覧ください。
日本って素敵だなぁ、きものって美しいと改めて「わくわく」と思わせてくれる本となりました。
投稿者 Kazumi : 15:49
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